
屋上庭園は、都市部における緑化の推進やビルの価値向上といったメリットが注目されていますが、実現にあたっては様々な課題も存在します。
今回は、屋上庭園を作る上で考慮すべき費用面と管理面でのデメリットについて、具体的に解説します。
屋上庭園の費用面のデメリット
初期費用が高額になりやすい
屋上庭園の造成には、土壌の改良、防水処理、排水システムの構築、植栽費用など、多額の初期投資が必要になります。
特に、既存の建物に後から屋上庭園を造る場合は、建物の構造や耐荷重を考慮した上で、基礎工事や補強工事が必要となるケースも多く、想定以上の費用がかかる可能性があります。
例えば、100㎡程度の屋上庭園を造成する場合、数百万から数千万円規模の費用が必要になることも珍しくありません。
これは、使用する資材や植栽の種類、工事の難易度などによって大きく変動します。
維持管理費用も高額になりやすい
屋上庭園は、一般の庭園と比べて維持管理費用が高額になりやすい傾向があります。
これは、アクセスが困難な場所にあることや、天候の影響を受けやすい環境であることなどが原因です。
例えば、定期的な植栽の剪定や肥料の施用、害虫駆除、灌水システムのメンテナンスなどは、専門業者に依頼する必要があり、継続的な費用負担が必要となります。
また、屋上庭園の構造によっては、防水層の劣化や破損による修繕費用も発生する可能性があります。
これらの費用は、庭園の規模や植栽の種類、メンテナンス頻度によって大きく異なりますが、年間数十万円から数百万円規模の費用が必要になるケースもあります。
防水工事費用負担が大きい
屋上庭園を造る際には、防水対策は最も重要な要素の一つです。
既存の防水層の状態によっては、全面的な改修が必要となる場合があり、その費用は非常に高額になります。
防水工事の費用は、屋上の面積や防水工法の種類、建物の構造などによって大きく変動しますが、数百万から数千万円規模の費用が必要となるケースも少なくありません。
また、防水層の耐久性にも影響するため、高品質な材料を使用することが重要です。
一度防水工事が不十分だと、漏水による被害が発生し、更なる費用負担を招くことになります。

屋上庭園の管理面でのデメリットは?
植栽の選定と管理が難しい
屋上庭園は、一般の庭園と比べて、環境条件が厳しい場所です。
そのため、植栽の選定には細心の注意が必要です。
強風や乾燥、日照、気温変化などに対応できる植物を選ぶ必要がありますが、その種類は限られています。
また、適切な生育環境を維持するために、定期的な剪定や肥料の施用、灌水管理など、専門的な知識と技術が必要となります。
適切な管理が行われない場合、植物が枯れてしまう可能性が高く、景観の悪化や維持管理費用の増加につながります。
定期的なメンテナンスが必要
屋上庭園は、一般の庭園と比べて、メンテナンス頻度が高く、専門業者に定期的なメンテナンスを依頼する必要があります。
これは、屋上の環境が過酷なため、植物の生育状態や防水層の状態を常にチェックする必要があるためです。
メンテナンスの内容は、植栽の剪定や肥料の施用、害虫駆除、灌水システムの点検・清掃など多岐に渡り、費用も年間数十万円から数百万円規模に及ぶ可能性があります。
メンテナンスを怠ると、植物の生育不良や防水層の劣化、さらには建物の損傷など、様々な問題が発生する可能性があります。
害虫対策が必要になる場合がある
屋上庭園では、一般の庭園と比べて、害虫の発生リスクが高くなる場合があります。
これは、屋上特有の環境条件や、植物の種類によっては、特定の害虫が発生しやすいためです。
害虫の発生を防ぐためには、定期的な防虫対策が必要となりますが、その費用も無視できません。
また、薬剤を使用する場合は、環境への影響も考慮する必要があります。

まとめ
屋上庭園は、都市部における緑化や景観向上に貢献する一方で、初期費用、維持管理費用の高額さ、防水工事の費用負担の大きさ、植栽管理の難しさ、定期的なメンテナンスの必要性、害虫対策といった多くのデメリットを抱えています。
これらのデメリットを十分に理解し、費用や労力の面で妥当な判断を行うことが、屋上庭園の計画・実現において非常に重要です。
費用面や管理面での課題を事前に把握し、適切な対策を講じることで、より現実的で持続可能な屋上庭園を実現できるでしょう。
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