
ベタ基礎の住宅は、基礎全体をコンクリートで覆うため、耐久性が高いとされています。
しかし、その床下はどのような構造になっているのでしょうか?
地面からの湿気や、配管のトラブルなど、見えない部分だからこそ注意が必要な点もあります。
今回は、ベタ基礎の床下の構造と、注意すべき点について解説します。
ベタ基礎の床下の構造
ベタ基礎の床下はコンクリートで覆われている
ベタ基礎の床下は、地面全体にコンクリートのスラブが敷き詰められているのが特徴です。
このコンクリートスラブは、建物の荷重を支えるだけでなく、地面からの湿気や害虫の侵入を防ぐ役割も担っています。
厚さは一般的に15cm~20cm程度ですが、地域や建物の規模によって異なります。
そのコンクリートの表面は、通常は仕上げ材が施されず、そのままの状態になっていることがほとんどです。
そのため、床下空間は、比較的密閉された環境となっています。
配管はコンクリート内に埋め込まれていることが多い
ベタ基礎では、水道管や排水管などの配管は、コンクリート内に埋め込まれていることが一般的です。
これは、凍結による破裂を防いだり、地震などの災害による損傷を軽減する効果があります。
ただし、埋め込まれているということは、もし配管に問題が発生した場合、発見や修理が困難になる可能性も考慮する必要があります。
コンクリートを破砕して修理する必要が生じるケースも考えられます。
そのため、配管の定期的な点検が重要となります。
基礎断熱の場合は断熱材が敷き詰められている
近年では、省エネルギー対策として基礎断熱を採用するケースが増えています。
基礎断熱の場合、コンクリートスラブと地面の間に断熱材が敷き詰められます。
これは、冬期の床からの冷気を防ぎ、暖房効率を向上させる効果があります。
断熱材の種類は、押出法ポリスチレンフォームや硬質ウレタンフォームなどが用いられます。
断熱材の厚さや種類は、地域や建物の用途によって設計段階で決定されます。
断熱材の施工状況は、後々確認することが難しいため、施工業者への確認が重要です。
床下点検口が設置されている場合もある
ベタ基礎の床下には、点検口が設置されている場合があります。
これは、配管の点検や修理、害虫の駆除などを容易に行うためのものです。
点検口の位置や数は、設計段階で考慮されます。
点検口がない場合は、床材を剥がして点検する必要があり、費用と手間がかかります。
点検口の位置や状態は、定期的な点検時に確認しておくことをお勧めします。

ベタ基礎の床下で注意すべき点は?
湿気が溜まりやすい場合がある
ベタ基礎は地面全体をコンクリートで覆うため、地面からの湿気を完全に遮断できるわけではありません。
換気が不十分な場合、湿気が床下に溜まりやすく、カビや腐朽の原因となる可能性があります。
床下換気口の設置や、定期的な換気を行うことが重要となります。
また、湿気対策として、防湿シートや防湿コンクリートの使用も有効です。
配管の漏水に気づきにくい場合も
コンクリートの中に埋め込まれた配管は、漏水が発生してもすぐに気づきにくいというデメリットがあります。
漏水に気づかず放置すると、床下の腐朽やシロアリ被害につながる可能性があります。
定期的な点検や、漏水センサーの設置などを検討することで、早期発見に繋げることが重要です。
早期発見ができたとしても、修理にはコンクリートの撤去と再構築が必要となるため、高額な費用がかかる可能性があります。
シロアリ被害のリスクは低い
ベタ基礎は、シロアリの侵入を防ぐ効果が高いとされています。
しかし、コンクリートに亀裂が入っていたり、配管の隙間から侵入する可能性もゼロではありません。
定期的な点検を行い、シロアリの被害を発見したら、すぐに専門業者に相談することが大切です。
早期発見早期対処が、被害の拡大を防ぎ、費用を抑えることに繋がります。

まとめ
ベタ基礎の床下は、コンクリートで覆われ、配管が埋め込まれている構造が一般的です。
基礎断熱の場合は断熱材も敷き詰められています。
しかし、湿気や配管のトラブル、シロアリ被害など、注意すべき点もあります。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、建物の寿命を長く保つことが可能です。
特に配管の点検は、コンクリート内部であることから発見が遅れやすく、早期発見が重要です。
床下ベタ基礎など見えない部分にこそ、住まいの安心は隠されています。
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